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公開日:2026/04/15
最終更新日:2026/05/09
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公認会計士試験の試験科目は短答式試験が4科目、論文式試験が選択科目含め計5科目です。短答式試験は4科目を1日で、論文式試験は5科目を3日間に分けて行います。
いずれの科目も出題範囲が広く難易度が高い上に、足切り制度も存在するため、どの試験科目も一定以上の点数をとれるよう仕上げる必要があります。科目ごとの特徴を押さえた上で試験対策を行うことが大切です。
今回は公認会計士試験の試験科目について詳しく解説します。
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公認会計士試験の試験科目一覧
はじめに、公認会計士試験の試験科目の基本事項を紹介します。
短答式試験
| 試験科目 | 試験時間 | 問題数 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 財務会計論 | 150分 | 40問以内 | 200点 |
| 管理会計論 | 75分 | 20問以内 | 100点 |
| 監査論 | 50分 | 20問以内 | 100点 |
| 企業法 | 50分 | 20問以内 | 100点 |
短答式試験の試験科目は全部で4科目です。
短答式試験の合格基準の目安は総得点の70%以上と定められています。ただし以下の2つに該当する科目が1科目でも存在する場合は、総得点が70%以上でも不合格になる可能性があります。
・満点の40%を満たさない
・答案提出者の下位33%にあたる人数と同一の得点比率に満たない科目
論文式試験
| 試験科目 | 試験時間 | 問題数 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 会計学 | 300分 | 大問5問 | 300点 |
| 監査論 | 120分 | 大問2問 | 100点 |
| 企業法 | 120分 | 大問2問 | 100点 |
| 租税法 | 120分 | 大問2問 | 100点 |
| 選択科目 | 120分 | 大問2問 | 100点 |
論文式試験は全受験生共通の科目が4科目と選択科目1科目の計5科目から構成されています。
論文式試験の合格基準は、52%の得点⽐率を⽬安に審査会が相当と認めた得点⽐率です。ただし得点比率が40%に満たない科目が1科目でも存在する場合は不合格になる場合があります。
公認会計士試験の試験科目の紹介|短答式試験
ここからは、公認会計士試験の試験科目ごとに詳しく解説します。まずは短答式試験の試験科目です。
財務会計論
財務会計とは投資家や債権者等の外部利害関係者へ財務状況・経営成績を報告するために行う会計です。公認会計士試験の財務会計論では、公認会計士の監査対象である財務諸表について正しく理解しているかが問われます。
財務会計論で出題される内容は大きく3つの分野に分けられます。
・簿記
基本原理、仕訳、勘定記入、帳簿組織、決算、決算書表の作成
・財務諸表論
会計理論、会計諸規則、会計諸基準、会計処理手続
・その他財務会計に関する理論
出題されるのは企業等の財務会計に関する内容です。令和8年試験の時点では、公会計および非営利会計の分野は出題範囲から除外されています。
短答式試験における財務会計論は4科目の中で唯一配点が200点と高く設定されています。試験時間は150分、問題数は40問以内です。配点・試験時間、問題数のいずれの観点から見ても、財務会計論が最もボリュームがあり重要性の高い科目といえるでしょう。
管理会計論
公認会計士試験における管理会計論の分野には、原価計算と管理会計が含まれます。
管理会計は社内の意思決定に役立てることを目的として行う会計です。公認会計士試験では、会計情報等を利用して行う意思決定や業績管理に関する内容が出題されます。利益管理、資金管理、戦略的マネジメント等を含みます。
原価計算とは製品やサービスの製造にかかったコスト(製造原価)を計算することです。工業簿記のルールに則って行います。公認会計士試験では、材料、仕掛品、製品等の棚卸資産評価や、売上原価の計算について出題されます。
短答式試験における管理会計論の試験時間は75分、問題数は20問以内、配点は100点です。令和8年時点では、政府・自治体・非営利組織の管理会計の分野は出題範囲から除外されています。
監査論
公認会計士試験の監査論の出題範囲として、財務諸表監査、中間監査、期中レビュー、内部統制監査の理論・制度・実務が挙げられます。公認会計士としての職業倫理、内部監査や監査役等の監査の概要も出題範囲に含まれます。
制度に関する出題範囲の中心は、企業会計審議会が公表する監査基準等と、公認会計士による財務諸表の監査に係る諸法令です。現行の基準や法令に関する知識だけでなく、背景にある監査理論や考え方、実務慣行等も出題範囲とされるため、単純な知識だけでは不十分であり、深い理解も求められます。
短答式試験における監査論の試験時間は50分、問題数は20問以内、配点は100点です。
企業法
企業法の出題範囲は大きく3つの分野に分けられます。
・会社法
・商法
・金融商品取引法
以前は「監査を受けるべきこととされている組合その他の組織に関する法」も出題されていましたが、令和8年時点では除外されています。
それぞれの出題範囲は以下の通りです。
・会社法
会社法全体
・商法
第1編(総則)、第2編(商行為)
・金融商品取引法
第2章(企業内容等の開示に関する内容)が中心
第1章(総則)、監査証明並びに開示に関する民事責任、刑事責任及び行政処分、第2章の2~5
短答式試験における企業法の試験時間は50分、問題数は20問以内、配点は100点です。
公認会計士試験の試験科目の紹介|論文式試験
論文式試験で評価の重点となるのは、受験者が思考力・判断力・応用力・論述力等を有するかです。いずれの科目も単に知識があるだけでは不十分で、深い理解が求められます。
なお、会計学、監査論、企業法は短答式試験と論文式試験に共通する試験科目です。出題範囲自体は変わりませんが、論文式試験では重点的に出題される項目が明示されています。短答式試験に比べて、論文式試験は狭く深い範囲から出題されるといえるでしょう。
会計学
短答式試験では財務会計論と管理会計論の2科目に別れていましたが、論文式試験では会計学という1つの科目として扱われています。
論文式試験は3日間にわたって行われますが、2日目は午前・午後ともに会計学です。午前は管理会計論、午後は財務会計論の分野が出題されます。
会計学の試験時間は午前120分、午後180分の合計300分、問題数は合計で大問5問、配点は合計で300点です。
監査論
監査論は短答式試験と論文式試験に共通する科目です。他の科目に比べるとボリュームが小さく、出題範囲自体は狭いといえるでしょう。
ただし、論文式試験の監査論は深く理解していなければ解けないような問題が多く出題されます。例として、ある監査事例についてその結論に至った理由を問う問題や、「この場合の監査手続や監査意見はどうすべきか」を問う問題などがあります。
論文式試験における監査論の試験時間は120分、問題数は大問2問、配点は100点です。
企業法
企業法も監査法と同様に、短答式試験と論文式試験に共通する科目です。出題範囲となる法は会社法、商法、金融商品取引法の3つではあるものの、論文式試験は会社法と金融商品取引法が重点的に出題されます。
論文式試験の企業法では、ある状況において行うべき法律上の手続きや根拠となる条文、規定・判例等の趣旨を問う問題などが出題されます。問題量に対して試験時間が短く、スピードが求められる試験科目です。
論文式試験における企業法の試験時間は120分、問題数は大問2問、配点は100点と設定されています。
租税法
租税法は論文式試験でのみ出題される科目です。出題範囲は法人税法、所得税法、消費税法の3つに大別されます。関連する租税特別措置法や、法令の解釈・適用に関する実務の取り扱いについても問われます。
出題範囲が広い上に「ここさえ勉強すれば良い」といえるような論点がありません。また、理論問題では根拠の提示や条文の引用などが求められるため、丸暗記ではなく深い理解が必要です。ただし公認会計士試験で問われるのは基礎的な部分であり、応用問題はあまり出題されない傾向にあります。そのため範囲自体は広いものの、勉強量がそのまま成果につながる可能性が高く、対策しやすい科目といえるでしょう。
租税法の試験時間は120分、問題数は大問2問、配点は100点です。
選択科目
選択科目は4科目のうちから好きなものを1科目選びます。いずれも試験時間は120分、問題数は大問2問、配点は100点です。
| 科目名 | 主な出題範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 経営学 |
【経営管理】 経営戦略、経営組織、組織行動、経営統制 【財務管理】 資金調達、投資決定、資本コスト、資本構成、ペイアウト政策、運転資本管理、企業評価と財務分析、資産選択と資本市場、デリバティブとリスク管理 |
・受験者が最も多い ・出題範囲が比較的狭く学習しやすいため、点数の大きな差がつきにくい |
| 経済学 | 大学で必修とされるレベルのミクロ経済学およびマクロ経済学 |
・数学の知識が問われるため理系や数字に強い受験生に人気がある ・内容の変動が起こりにくいため過去問を使った対策がしやすい |
| 民法 | 第1編(総則)、第2編(物権)、第3編(債権)および関連する特別法 |
・出題範囲は広いものの、問われるのは基本的な内容のみ ・法学部出身者等、法律の学習経験がある人にとって勉強しやすい。反対に法律初学者は覚えるべきことが多く負担になりやすい |
| 統計学 | 記述統計、確率、推測統計、相関・回帰分析の基礎 |
・記述統計は論述形式の問題も出題される。その他は基本的に計算問題 ・理数系の人や数字に強い人に向いている |
表の通り、受験者数が最も多いのは経営学です。どの科目も学習経験や実務経験がなく、点数の差がつきにくい科目を選びたい場合には経営学を選ぶのが良いでしょう。また、大学等で経営学の学習経験がある人にも経営学がおすすめです。
経営学以外に学習経験や実務経験のある科目が存在する場合、当該科目を選ぶのが良いでしょう。経済学部出身者であれば経済学、法学部出身者であれば民法が向いている可能性が高いです。数学が好き・得意な人は、経済学や統計学が勉強しやすいと感じるかもしれません。
選択科目の選び方に絶対的なルールはありません。自分に向いていると考えられる科目を選ぶのが理想です。
あなたの「適正年収」を調べてみませんか?
簡単な質問に答えるだけで、一般的な会計事務所ならいくら提示されるのかを即座に算出。「今の適正額」はもちろん、「資格を取得したら年収はどう変わるのか?」など、あなたの現在地と未来の可能性を診断します。
公認会計士試験の試験科目‐まとめ‐
公認会計士試験の試験科目は短答式試験が4科目、論文式試験が選択科目含めて5科目です。いずれの科目も試験範囲が広い上に難易度が高いため、各科目の特徴を押さえた上で対策を進める必要があります。
「公認会計士試験の試験科目一覧」で紹介したように、合計点が合格基準を超えていても、1科目でも基準に満たない科目があれば落ちてしまう可能性があります。どの試験科目でも一定以上の点数をとれるよう、満遍なくしっかり勉強を進めましょう。
公認会計士試験の試験科目に関するよくある質問
Q. 公認会計士試験の試験科目は何科目ですか?
A. 短答式試験が4科目(財務会計論、管理会計論、監査論、企業法)、論文式試験が必須4科目と選択1科目の計5科目(会計学、監査論、企業法、租税法、選択科目)です。
Q. 短答式試験で特に重要な科目はありますか?
A. 財務会計論が最も重要です。他の3科目が配点100点なのに対し、財務会計論は配点200点かつ試験時間も150分と長く、合否に与える影響が最も大きくなっています。
Q. 論文式試験の選択科目はどれを選べばいいですか?
A. 経営学、経済学、民法、統計学の4つから1科目を選びます。出題範囲が比較的狭く学習しやすい経営学を選ぶ受験生が最も多いですが、大学の専攻などで法律や数学の知識がある場合は、民法や経済学などを選ぶのもおすすめです。
Q. 短答式と論文式で同じ科目が出題されることはありますか?
A. 監査論と企業法は両方の試験で共通して出題されます。また、短答式試験の財務会計論と管理会計論は、論文式試験では「会計学」という1つの科目にまとめられて出題されます。
Q. 合計点が高ければ、点数が極端に低い科目があっても合格できますか?
A. 一定の基準を下回る科目がある場合は不合格となる可能性があります。いわゆる足切り制度が存在するため、特定の得意科目で点数を稼ぐだけでなく、全科目でまんべんなく得点できるような対策が必要です。
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加藤慧大
株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長









