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公務員から税理士へ転職|働き方の変化や資格取得の方法などを解説

公開日:2026/04/16

最終更新日:2026/05/09

公務員から税理士へ転職

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公務員のキャリアチェンジのプランとして、税理士への転職を目指す人が多くみられます。公務員から税理士へ転職すると働き方が大きく変わるため、転職によりどのような変化が生じるかを把握した上で、税理士を目指すか検討すべきでしょう。

また、税理士になるには税理士試験の合格をはじめ、いくつかのステップを踏む必要があります。そのため、公務員から税理士へ転職する方法についての確認も必須です。

今回は公務員から税理士への転職について詳しく解説します。

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公務員から税理士への転職が人気な理由

はじめに、公務員から税理士への転職が人気な理由を3つ紹介します。

これまでの業務経験を活かせる可能性が高い

税理士への転職が人気である理由の1つが、これまでの業務経験を活かせる可能性が高いことです。

税理士の仕事はデスクワークが中心で、書類やデータを扱う場面が多く存在します。公務員として事務作業の多い部門・部署に所属していた場合は、業務経験を税理士の仕事にも活かせるでしょう。

国税庁や税務署、自治体の総務課・市民税課などで税務に関する仕事をしていた場合は、仕事で得た知識を直接活かせる可能性も高いです。

経歴によっては税理士試験の科目免除を受けられる

原則として、税理士になるには税理士試験に合格する必要があります。しかし税理士試験には要件を満たす場合に試験の一部または全部が免除される試験免除制度が存在します。そして、税理士試験の免除を受けられる条件の1つが、一定以上の国税従事です。

国税従事者における免除として以下の2つが定められています。

1.10年または15年以上税務署に勤務した国税従事者:税法に属する科目が免除
2.23年または28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者:会計学に属する科目が免除
出典:税理士の資格取得|日本税理士会連合会

税務署に勤務した期間が通算23年または28年を超える国税従事者は、税法科目・会計学科目の両方が免除されます。国税に従事という点で実務経験の要件も確実に満たしているため、指定研修の修了さえすればすぐに税理士登録が可能です。

以上のように、一部の公務員は税理士登録が容易にできます。そのため国税従事の期間が長い公務員が、セカンドキャリアとして税理士を選ぶケースが多くみられます。

年収アップが期待できる

公務員の年収は民間企業よりも高めです。また、年齢や勤続年数を重ねるにつれてほぼ確実に年収が上がっていきます。このような性質から、公務員は比較的高い年収を安定して得られる職業といえるでしょう。一方で、大幅な昇給のチャンスは少ないというデメリットもあります。

税理士は扱う業務の難易度および需要の高さから高年収を得やすい仕事です。職場の規模や経験、ポジションによっては年収1,000万円超えも夢ではありません。独立開業で成功すれば、さらなる高年収も期待できます。税理士は平均年収が高い上に、昇給しやすいともいえるでしょう。

以上の理由から、公務員から税理士の転職によって年収アップが期待できます。転職アップの実現を目的として税理士への転職を目指す公務員もみられます。

公務員から税理士へ転職した場合の働き方の変化

公務員と税理士では働き方が大きく異なるため、どのような変化が起こるか事前に把握が必要です。この章では公務員から税理士へ転職した場合の働き方の変化について解説します。

会計・税務業務がメインとなる

公務員と税理士で大きく異なる要素の1つが仕事内容です。

公務員は勤務先やポジションによって仕事内容が大きく異なるため、「公務員ならこの仕事がメイン」と一概にはいえません。言い換えると公務員は仕事内容の幅が広く、様々な業務を経験する可能性が高いです。特定の業務を専門とするポジションに就いていた場合でも、異動によって別の仕事を担当することになるケースも有り得ます。

税理士は税務の専門家であるため、仕事内容は税務および税務と関連性のある会計業務がメインになります。勤務先や請け負う案件の種類によって仕事内容に多少の相違はありますが、基本的に税務・会計に関する業務である点は変わりません。

会計・税務業務がメインとなる点は、税理士ならではの働き方といえるでしょう。

クライアントを深くサポートする役割を担う

公務員は文字通り公のために働く役割を担っており、憲法第15条第2項では「全体の奉仕者」と表現されています。一部の人や団体ではなく、国民全体のために職務を遂行します。

一方で、税理士がサービスを提供するのは契約を締結したクライアントです。サービスを提供する相手の範囲は狭いものの、クライアントに寄り添って深くサポートします

このように公務員から税理士への転職では、サービスを提供する範囲や深さが大きく変わります。

明確な繁忙期が生じる

税理士の特徴の1つが、繁忙期と閑散期で業務量の違いが大きい点です。税理士の繁忙期として以下の3つが挙げられます。

1.年末調整の時期(11月~12月)
2.個人の所得税の確定申告期間(2月~申告・納付期限である3月15日頃)
3.法人クライアントの決算が重なるタイミング(日本は3月決算の法人が多いため、4~5月に決算業務が重なりやすい)

税理士が扱う業務の多くは明確な期限の定めがある上に、業務への着手が可能になるタイミングが期限の少し前からという性質があります。例えば年末調整であれば、1年間の給与や所得控除の額が確定しなければ本格的な作業は進められません。このような理由から、短期間にこなすべき業務が集中してしまい、結果として繁忙期の業務量が極端に多くなりやすいのです。

公務員にも繁忙期はありますが、基本的には税理士ほど閑散期と繁忙期の差は大きくありません。担当する業務によって異なるため一概にはいえませんが、税理士に比べると業務量の変化は小さく安定している傾向です。

公務員から税理士への転職によって明確な繁忙期が存在するようになり、時期によって仕事量が大きく違うという事態に直面する可能性が高いです。

公務員から税理士へ転職する方法

公務員から税理士へ転職するまでの流れは大きく4つのステップに分けられます。ステップごとに詳しく解説します。

[ステップ1]税理士試験の受験資格を取得する

まずは自身が税理士試験の受験資格を有しているか確認しましょう。受験資格がない場合、税理士試験の受験資格を取得する必要があります。

税理士試験の科目は会計科目と税法科目に大別されます。会計科目は受験資格の制限がなく、誰でも受験可能です。一方で税法科目の受験をするためには、以下いずれかの受験資格を満たす必要があります。

【学識による受験資格】
・大学等の卒業者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した
・大学3年次以上で、社会科学に属する科目1科目以上を含む62単位以上を取得した
・一定の専修学校の専門課程の修了者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した
・司法試験合格者
・公認会計士試験の短答式試験合格者

【資格による受験資格】
・日商簿記検定1級合格者
・全経簿記検定上級合格者

【職歴による受験資格】
・法人または個人事業主の会計事務に2年以上従事した
・金融機関で資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した
・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した
参考:税理士試験受験資格の概要|国税庁

日商簿記検定1級と全経簿記検定上級はいずれも難易度が高く、税理士試験の簿記論と同程度の勉強時間が必要といわれています。そのため、税理士試験の受験資格を取得するためだけに受験するのはおすすめできません。

以上の理由から、学生以外の場合、職歴による受験資格が最も満たしやすいといえます。会計事務所や税理士法人など、職歴による受験資格を満たせる職場に転職しましょう。

[ステップ2]税理士試験に合格する

税理士登録をするためには税理士試験に合格する必要があります

税理士試験の試験科目は、必須科目、選択必須科目、選択科目に大別できます。

【必須科目】
・簿記論
・財務諸表論

【選択必須科目】
・法人税法
・所得税法

【選択科目】
・相続税法
・消費税法または酒税法
 (両方の受験は不可)
・国税徴収法
・住民税または事業税
 (両方の受験は不可)
・固定資産税

税理士試験は全11科目のうち5科目に合格することで、税理士試験に合格したとみなされる仕組みです。必須2科目、選択必須1科目、選択科目2科目の計5科目に合格する必要があります(※)。

必須科目である会計科目は受験資格の制限がありません。現時点で税法科目の受験資格を満たしていない場合、まずは会計科目から受験するのが良いでしょう。

税理士試験は科目合格制を採用しており、合格は生涯有効です。そのため毎年1〜2科目ずつ受験し、数年かけて5科目合格を目指すのが一般的です。

※選択必須を2科目とも取得+選択科目1科目を取得というパターンでも問題ありません。

[ステップ3]実務経験の要件を満たす

税理士登録をするためには試験合格だけでなく、通算2年以上の実務経験という要件も満たす必要があります。実務経験の期間が足りていない場合、要件を満たすまで税理士登録ができない点にご注意ください。

実務経験の期間について特に定めはなく、税理士試験合格前の職歴もカウントされます。そのため、会計事務所等で働いて実務経験を積みながら税理士試験の勉強を進める人が多いです。

[ステップ4]税理士登録をする

税理士試験の5科目合格および通算2年以上の実務経験の要件を満たせば、税理士登録が可能になります

税理士登録の手続きは、登録を受けようとする会計事務所や税理士法人の所在地を含む区域に設立されている税理士会を経由して行います。登録の大まかな流れは以下の通りです。

1.必要書類を用意し税理士会へ提出する
2.税理士会により、面接調査を含む登録調査が行われる
3.税理士会による登録調査の結果を考慮した上で、日本税理士会連合会による調査が行われる
4.登録の適否が通知される。登録可と判断された場合、はがきで登録通知が届く

申請書類に少しでも不備や漏れがあると、調査に時間がかかり、登録手続きに時間がかかってしまう恐れがあります。必要書類や手続きの進め方について、必ず税理士会の案内をしっかり確認しましょう。

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公務員から税理士へ転職‐まとめ‐

公務員から税理士への転職が人気である理由として、業務経験を活かせる可能性の高さや、年収アップを期待できる点などが挙げられます。また、税務署に勤めていた期間が一定以上の場合は税理士試験が免除されるため、税務署職員のセカンドキャリアとしても人気です。

公務員から税理士へ転職するためには、税理士登録の要件を満たす必要があります。スムーズな転職を実現させるためには、税理士になる方法についても正しい理解が必要です。

公務員から税理士への転職を検討している人は、まずは今回紹介した内容をしっかり押さえましょう。

公務員から税理士への転職に関するよくある質問

Q. 公務員から税理士へ転職するメリットは何ですか? 

A. 事務作業や税務に関する公務員時代の経験を活かしやすい点や、年収アップが期待できる点が挙げられます。また、特定の条件を満たす国税従事者であれば、税理士試験の科目免除を受けられることも大きなメリットです。

Q. 公務員から税理士になると、働き方はどのように変わりますか?

A. 幅広い業務を担当する公務員に対し、税理士は会計や税務に特化して特定のクライアントを深くサポートする働き方になります。また、確定申告や法人の決算期など、特定の時期に明確な繁忙期が生じることも大きな違いです。

Q. 公務員は税理士試験が免除されるというのは本当ですか?

A. 一部の公務員に限り本当です。税務署に10年または15年以上勤務した国税従事者は税法科目が免除され、23年または28年以上勤務して指定研修を修了した場合は、全科目の免除を受けて税理士登録が可能になります。

Q. 公務員から税理士になるための手順を教えてください。

A. まず税法科目の受験資格を満たした上で、税理士試験の全11科目中5科目に合格する必要があります。さらに、通算2年以上の実務経験(試験合格前でも可)を積むことで、はじめて税理士登録の手続きが行えます。

執筆 ・ 監修

加藤慧大

株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長

株式会社ミツカルプロフェッショナル代表取締役社長。 税理士・社労士事務所に特化した人材紹介およびコンサルティング事業を展開。月間2,000名以上の税務・労務担当者の登録、年間300件以上の事務所人事相談の実績を持り、年200%以上の成長を継続中。