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公開日:2025/06/13
最終更新日:2025/06/18

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平川 文菜(ねこころ)
税理士|熊本出身|2018年京都大学卒業
在学中より税理士試験の勉強を始め、2018年12月に税法三科目(法人・消費・国徴)を同時に合格し、官報合格を果たす。
2018年9月よりBIG4 税理士法人の一つであるKPMG税理士法人において、若手かつ女性という少数の立場ながら2年間にわたり活躍。税務DDやアドバイザリーといった幅広い業務に従事。
2020年9月より、外資系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループに転職。戦略策定から実行支援まで幅広い業務に従事。2024年12月にフリーランスとして独立。
圧倒的なスピードと実績でキャリアを築いてきた平川文菜さん(ねこころさん)による、初のキャリア相談会が開催されました。
急遽相談会の定員を増枠するほど、応募者多数となった、第1回目の様子をお届けします。
「税理士事務所で働いているスタッフが抱えてる悩み」とは何なのか——?
1人目|BIG4勤務/経験半年/九州
BIG4で働き始めて半年。将来のビジョンが見えずに悩む税務担当者に、平川さん(ねこころさん)が送ったアドバイスとは——?
相談者のお悩み
相談者が今回抱えていたのは、「将来のキャリアビジョン」に関する深いお悩みでした。
・このままBIG4で働き続けるべきか?
・それとも中堅の事務所へ転職した方がいいのか?
・いずれは独立したい気持ちもあるが、「顧問報酬が下がっている」と聞いて不安…
・独立しても本当にやっていけるのか、未来が見えない。
そんな迷いや不安を抱える相談者に、平川文菜さん(ねこころさん)はどのような視点でアドバイスをしたのでしょうか。

ーまず、税理士としてのキャリアは大きく3つの方向に分けられると思います。
ご自身が「どんな人生を歩みたいか」「何を優先したいか」によって、道は変わってきます!
BIG4は職位によって業務内容が大きく異なります。
「たとえ業務内容が変わっても、この会社で働き続けたいか?」を自問してみることが大切!
・中堅税理士事務所に転職し、将来は独立
BIG4での経験を活かして中堅規模の事務所に転職し、そこから独立する流れは最も多いパターンです。
医療特化や事業承継特化など、専門性や差別化要素を身につけた上で独立すれば強みになります! 独立を視野に入れている方には、特におすすめの選択肢。
・ 異業種転職(企業内税理士や経理など)
一般企業で税理士として働く道もあります!
企業の成長に関わりたい人、ホワイトな労働環境を求める人にも向いている。
ーそして、「税理士として独立すること自体は、私は非常におすすめです」と、平川さん。
·平川さん自身は現在、顧問報酬をゼロにして働いており、収入の多くは執筆報酬です。
·税理士資格があるだけで情報発信の信頼度が上がり、仕事に繋がるとのこと。
·顧問報酬に頼らずとも、セミナー講師・執筆・コンサルなど多様な働き方が可能で、やり方次第で自由と収入の両方を得ることもできる
2人目|税理士事務所勤務/経験15年/東北
業界経験15年。相続業務も担当するベテラン税務担当者が抱えるのは、「東京に行くべきかどうか」という、人生の大きな選択でした。そんな悩みに、ねこころさんが贈ったエールとは——?
相談者のお悩み
今回の相談者が悩んでいたのは、「地方からのキャリア再構築」について。
·地元・東北の税理士事務所で10年以上勤務
·近隣の事務所では所長の高齢化が進み、M&Aや事業承継の話が頻繁に…
·このまま東北にいても、将来が見えないが東京で仕事が見つかるかも不安
·一方で、長年関わってきたクライアントに恩もあり、簡単に離れる決断もできない…
東京での再スタートに夢を抱きながらも、今の環境を離れる勇気が持てず、揺れ動く気持ちに迷いがあるとのことでした。

ー私の知り合いも、地元の小さな事務所でクライアントと良好な関係を築いていましたが、東京の大手事務所へ転職。その後独立し、今は遠隔で元クライアントを支援しています。
「一度築いた信頼関係は、場所が離れても消えません!むしろ、それは“資産”になります」
資格がなくても、15年の現場経験がある相談者さんのような人材は、東京でも引く手あまた!
さらに相談者さんが携わっている「相続業務」は、これからますます需要が高まる高付加価値業務。人の感情に寄り添うスキルは、生成AI時代でもなくならない、非常に重要な力です。
人材不足のいま、経験+トーク力がある相談者さんのような方は本当に貴重!中間管理職のポジションが不足している事務所も多いので、“教育”に関心がある姿勢も、大きな武器になると思います!
3人目|BIG4勤務/経験2年/東京
BIG4で働いて3年目に突入。「このまま働き続けていいのか」「他に道はあるのか」と悩む税務担当者に、ねこころさんが送ったアドバイスとは——?
相談者のお悩み
相談者が抱えていたのは、「BIG4で積んだ経験を今後どう活かすか」というキャリアに関する深い悩みでした。
·BIG4での勤務は3年目に突入。
·一度は転職を考えたものの、「今の自分には外で通用するスキルが足りないかもしれない」と不安に。
·現在は「もう少し今の事務所で経験を積んでから…」と様子を見ている状態。
·現在の業務は「任意組合の仕事」で、一般的な税理士業務(確定申告や所得税など)には自信がない。
·「税理士はコスト削減に関わる“守りの職業”」という印象が強く、自分の仕事が企業にとってどのように価値を生んでいるのか分かりにくい。
·「独立」や「中小事務所への転職」も視野に入れてはいるものの、自信が持てずにいる…。
そんな悩みを打ち明けた相談者に、ねこころさんはどのようなアドバイスを送ったのでしょうか?

ーBIG4での経験は、税務業界において非常に価値があります。たとえニッチな分野の仕事であっても、それは”独自の武器”になるんです。
・今の「フレッシュ」な時期(3年未満)に動く
・もしくは今後5年以上働き、「専門性」を強みにしてから動く
そして、税理士としてのキャリアには、今の職場で職位を上げる事や独立以外にも様々な選択肢があります。
① 事業会社のインハウス税理士
企業内に税理士を抱えるケース。募集はあるが、40代以降の即戦力向けが多い印象。
② コンサルティングファーム
経営や財務系のコンサルファームで、税理士資格保持者が歓迎される。
③ 金融機関(銀行・投資銀行)
M&Aやグループ再編などで税務知識が活かせる。任意組合税制の経験が特に評価される可能性も。
④ 特化型ファーム
相続税、事業承継、国際税務など、専門分野に特化した事務所で働く道。
⑤ スタートアップ・ベンチャー企業
経理が不在の企業で、経理+税務を担うポジションとしての活躍が可能。
⑥ シンクタンク
税務に関する調査・研究・政策提言などを行う機関。
⑦ 教育・執筆系
資格学校の講師や、税務記事の執筆、著作など。情報発信にも税理士資格は強い武器に。
⑧ 中小規模の税理士法人への転職
BIG4では分業化されがちな「社長と向き合う仕事」ができる。営業感覚や“攻め”の視点を育てたい方には向いている環境。
ーもし「所得税などの知識不足」が心配なら、「転職してから学ぶ」という選択肢もアリ!
BIG4で扱うような法人税やグループ税制、国際税務の知識は、小規模事務所にとってはむしろ“貴重”な戦力。
今ある経験をどう打ち出すかが、転職や独立において大切です!
まとめ
今回の記事では、異なるバックグラウンドを持つ3人の相談者の悩みに対する、平川さんのアドバイスを紹介しました。
次回開催は、以下リンクからご確認ください。
是非、ご応募ください。

高梨 茉奈(たかなし まな)
めざせ!TAX MASTER パーソナリティ